私が東京に住んでいた頃、試合で実家に帰る時は電車でアーチェリーケースを持っていくわけだが、まあなかなかに重い。階段とかね。ケースを横にして持ち歩くと邪魔になりそうだから、縦の状態で階段上がってく。
で、実家に着く前に駅ビルとかで何か買い物をしたりすると、店員さんがそのケースを見て、笑顔で尋ねてきたりする。
「楽器ですか?」
こう言われる事がある。結構な大きさのハードケースだし、想像するのは楽器くらいなのだろう。
「いえ・・アーチェリーなんです」と答えると、一様に驚いた顔をする。
「アーチェリー」に驚くよりは、
(あーちぇりー? あ、弓だよね? えっ? なんで? この中に弓が入ってんの???)
質問者の驚きは、そんなところだろうか。
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矢も収納できる |
アーチェリー、その昔は和弓のように1本の長い「ワンピース・ボウ」しかなかったけど、現在の主流は「テイクダウン・ボウ」と呼ばれる、組み立て式の弓。だからバラすと、コンパクトにケースに入るわけ。・・・重いけど。
それこそうんと昔のケース、ヤマハのなんて楽器ケースの流用だと思う。ピアノとかの、あのヤマハ。かつてはアーチェリーメーカーでもあった。
中年の星、と言われた2004年アテネオリンピックで銀メダル獲得の山本博選手が使っていた弓は、ヤマハの最後のモデル。その時すでにヤマハはアーチェリーから撤退してた。現役メーカーなら、きっともっと売れたでしょうに。
宇都宮の団体には、会員から寄付されたヤマハのケースがいくつかある。買い替えで不要になったやつとか、会員辞めるから寄付されたのとか。おそらく合皮と思われる革張りで、これ、絶対に楽器用のを流用したんだな、って感じのケースがいくつかある。今では初級者用の貸し弓入れとして現役だ。
ウチにも使わなくなったヤマハの弓は転がってる。
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