左利きとマスターアイ

2025/10/29

弓、はじめるには

(あばうとアーチェリー 2016年12月)

 あなたは自分のうでが左右どちらかは、当然知ってる。でも自分のがどちらかは、おそらく知らない人の方が多い。
 人間は両目で見ていても、必ず左右どちらかの目を優先させて物を見る。利き目、マスターアイは狙いに大きく関係してくるため、シューティング競技では重要だ。
 アーチェリーの弓には右用と左用がある。これは利き腕の左右と言うよりは、マスターアイの左右で選ぶ。右用は右目で狙い、左用は左目で狙う。
 利き腕が左でもマスターアイが右ならば、右用の弓が自然。初めて弓を引くのならば、身体は真っさらの状態なので、右用の形で覚えていけばいいのだから。
 初心者講習会の申し込みの際にいちおう「利き手はどちらですか?」の設問は設けている。腕が左利きの場合、目も左の可能性が高いのかなぁと思って。ホントは目についての設問の方が大事だが、これは尋ねてもわからない人の方が多いだろうと予想されるので、やめた。

目元
フリー画像なので、私ではない

 以前「キャデット・ボーイ shoot.34」で少しマスターアイの話を書いた。その頃は利き目が左の人は1〜2割と思っていたが、今では2〜3割くらいじゃないかと思い直している。
 これは、その後の初心者講習会参加者の絶対数が増えているため、より多くの人を見ている感想として。

 ちなみに今年の初心者13人の内訳。
左利きで左目が1人(腕と目が同じ)
右利きで左目が3人(腕と目が違う)
右利きで右目が9人(腕と目が同じ)

 マスターアイが左の場合、どうするか?
1. 左用の弓を使う。
2. 右用の弓で、目を右に矯正する。
3. 右用の弓で、サイトピンをめいっぱい左に出す。
 の、どれかになる。

 しかし、3. については非常に効率が悪いため、競技には向いていない。その場しのぎのレジャーなら。
 2. の場合は、左目をつぶって練習して、右目で狙う癖をつける。ストリング(弦)を右目の前に持ってくるように引いてくると、右目で狙うのに慣れるそうだ。また、アイブラインド(アイブラインダー)を利用する手もある。

  a-rchery どっと net アイブラインド(在庫切れは問い合わせを)


 左用の弓のメリット・デメリット
1. 目のことを気にせずに弓が引ける。
2. 左用は割高の事がある。
3. 左用が生産されていない場合もある。
4. 当然、中古品も少ない。
5. が、売れ残った左用商品が格安に販売される事もある。
6. 右用が大多数なので、常にシューティング・ラインでは隣の人と顔合わせの状態になる。(右用同士ならば、隣の人の背中を見ている状態)
7. 6.の状態が常なので、メンタルが強くなるかも?

 といったわけで、利き目が左であっても実際にレフティーのアーチャーは少なく、目を右に矯正している人の方が多い。レフティーは、1割くらいではないかな?
 もしあなたがアーチェリーに関心があるのなら、自分のマスターアイを調べてみてはどうだろうか? どこかの初心者教室に申し込む時に、事前にそれがわかっていると、教える側も準備しやすい(団体によっては右用のみで教えているかもしれないが)。
 マスターアイの調べ方は、渋谷アーチェリーONLINEスタッフブログ 他、色々あるので気になる方は調べて。

 また現代だと液晶画面のデジカメ全盛(あるいはスマートフォン)なので気付かないが、片目でカメラのファインダーを覗いたり、単眼鏡(フィールドスコープ)を覗く時、人は自然にマスターアイを使っている。

はじめに

3度目の場所は、ここ

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